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ちゃーりーの「どっからでもかかってきなさい」

ジャイアンだとしても、映画版です

ポスドクのポジション探し

雑感

以前別の共有ブログに書いた記事をそのままコピペ。少し改変。ポスドクポジション探しはたいへん楽しかった。いま、同じことをPIポジション探しでしようとしているわけで、これもまた楽しい。同じノリでやろうとしたら、コメットさんに、いや、それは違うでしょ、といろいろアドバイスを受けて、それで結構方針が決まりつつある感があるので、それもまた書こうかな。僕のあやまち(?)のひとつは、ポスドクーPIでもテーマを変えちゃえ、と考えていたことでした(笑)。

 

***

(ncRNA+blogに「行くゼ海外」として載せたもの)

海外留学について具体的に考えはじめたのは博士課程に入ったときです。海外で研究するかどうか、というよりは、博士号を取得したあとにどうしよう、ということを考えたときの選択肢のひとつとして、という感じでした。最初のころの悩み方は、ざっ くり述べると以下のような感じです。

(1) 国内か国外か
(2) 分野を変えるか変えないか
(3) ビックラボかスモールラボか
(4) ポスドクか、(あれば)よりパーマネントっぽい職か
(e.g. 国内で分野を変えずにビッグラボでポスドクをする)

まあ、僕のぐだぐだした思考回路をたどってもしかたがありません。しばらくして、悩み方がおかしいことに気がついて、最終的には、以下のような結論にたどり着きました。

「エキサイティングでさえあれば」(追記:これに気がついたのは大きかった)
(1') 場所はどこでも良い (どの場所でもできる!!)
(2') 分野は何でも良い (どの分野でもできる!!)
(3') ラボの規模もどうでも良い (アクティビティはラボの規模に左右されない!!)
(4') いまは定着する時期ではなく、来るべきときに向けて地力をつける時期 (少なくとも現状維持を優先するときではない!!)

エ キサイティング、というのはあらゆる意味においてです。僕は単純なので、海外で研究することに単に憧れていました(海外生活かっこいいじゃん、くらいの)。なので、 単純にそういうレベルのエキサイティングさだけを求めれば、海外に行こうぜ、となるわけです(実際はそうは単純にはいかないですけれど)。分野は、経験値 なんて考慮しないで考えれば良いし、規模なんてどうでもいいです。4)はちょっと性質が違いますが、今回は置いておきます。定着=守り、ということでは まったくないです。

結果的には、留学先はほんとうにゼロベースで探した、と言って良いと思います。フェローシップをもって、ということを決めていたわけでもないので、いわゆるひとつの「ポスドクハント」をしたと思います。

(a) 興味のある大学や研究所をリストアップ
(b) 生物系のファカルティのページは「全部」みる
(c) ファカルティページに少しでも興味をもったら論文を最低1報読む
(d) イイ、と思ったら、「本気でラボに参加する気になって」、その町をgoogle mapでみて、不動産情報や物価なんかを調べて、生活を想像してみる (これは僕にとってはかなり重要なプロセスです)
(e) 時によって気分が変わるので、同じプロセスを最低3回は繰り返す
(ファカルティ単位でいったら100以上はチェックしたと思います)

ちなみに、より深くチェックした「分野」は以下です。
相互排他的ではありませんが(実際、僕のやりたいサイエンスはある一群に集約されています)、ざっくりとしたイメージで分けました。しつこいですが、ここで も、各分野を本気でやるつもりで結構勉強しました。具体的には、レビューを読んだり、和書を購入したり、その分野のひとの話を聞いたり、です。要するに自 分がどんな問題にアプローチしたいか、ということを考えたわけで、このプロセスでだいぶ自分の興味の指向性を知ることができました(追記:これはかなり大事だった)。

(い) 非コードRNA (small RNA)
(ろ) がん
(は) システムバイオロジー
(に) 生殖細胞/幹細胞
(ほ) 神経科学
(へ) 発生

加えて、用いる生物も熟慮しました。これも、決断前にじかに見ていない生物はいません。やっぱり好きな生物でないと、と思っていたわけです(最初はいちばん 嫌だった(iv)をやるという奇妙)。実際に見学をさせてくださった国内のラボがいくつかあります(本気で国内、と思って見学を積極的にしていた時期があった)。ありがたいことです。

(i) ゼブラフィッシュ
(ii) 線虫
(iii) キイロショウジョウバエ
(iv) マウス

最終的にアプリケーションを送ったファカルティは6つ((ほ)と(へ)、そして(i)以外)。ひとつはまったく返事が来ず、ふたつは少しのメールのやりとりでダメ、ひとつは結構長い間メールしていたけどダメ、ふたつは面接に呼んでくれて、また、オファーをくれました。面接に至るプロセスも二者二様。かなり性 質の異なるふたつのラボでかなり悩みましたが、これまで自分が考えてきたプロセスをきちんと見直して、決断をしました。国外で分野を変えてスモールめのラボでポスドクをする、マウスでがんをやる、と、こういうわけです。

思い返してみれば、自分はこのプロセス自体を楽しんでいたように思いま す。また、このプロセスそのものによって自分が成長したと感じました。かなりいろんな分野の知識が入りましたし。結果論から言えば、自分のビジョン/ポリ シーに照らして自ら自分の人生の舵をとる限りにおいては、悩み(1)-(4)なんてどうでもいいのだと心から思いました (誤解を恐れず言えば、この時代、海外留学自体はすごくもえらくもなんともないと思います(追記:ハードワークの件と一緒です。行った行為自体を誇れるなんていうケースは滅多にないと思う)。情報と選択肢が溢れ返っているからこそ、ビジョン/ポリシー を持つことが(自分にとって)最も重要だと再認識しました。(追記:あえて自分にとって、と書きましたが、こういうポリシーなくしてPIになれるのは、天才だけだと思う)

大事なこと。自分ひとりで考えたみたいに書いていますが、いろいろな方々のサポート/後押しがあっての決断でした。また、こういう方向に思考したのも、当然環境依存的であったと思います。感謝してもしきれません。